2010年11月24日

ステップバイステップ(2)映画制作対応型の生活にチェンジ!

前回はかなり大雑把に目標と手段を決めました。今回は、制作者(つまりあなた自身)の生活を、映画制作に対応可能なものに近付けて行く、という内容のお話しです。
 

歩き旅でも靴が減る

前回、「映画制作という旅を徒歩で目的地まで歩ききる」ことに決めましたが、たとえ徒歩とは言っても靴や服など消耗するものはけっこうあります。
これを実際の制作に置き換えてみます。
あたりまえですが、人間は食べなくては生きていけません。制作に加わる人数が増えればその食事代だけでも膨大になります。制作費を安くあげればあげるほど、食費が制作費全体に占める割合は上がって行くことになります。節約のため自宅で打ち合わせをするにしても、お茶とお菓子くらいは必要です。必要以上に大規模な撮影隊で毎回撮影に臨んでいたら、気が付くと制作費がほとんど食量に変わっていた、なんていう馬鹿げた事態になります。「相撲部屋か」と思います。

映画制作の前に、まずは人間が生きるための心配をしなくてはならないなんて、なんだか興ざめです。


余った時間を掻き集めよう!

ただ、ひとは基本的にそれぞれ生きている、という前提に立って、その余った時間や、無駄にしている時間を制作に提供して貰うという考えかたもあります。

映画制作はそのほとんどが撮影前の企画や準備作業(プリプロ=Pre-production)と、撮影後の編集などの作業(ポスプロ=Post-production)で占められます。撮影自体をしている時間の割合は制作全体のなかで驚くほど少ないです。そして、今回の連載記事が扱う「徒歩による劇場映画制作」的な規模では、この撮影以外にあたる部分はほとんど制作者のかた自身が主体となって担当することになります。つまり制作者自身がいかに時間を割けるかが、制作を上手く進めるための鍵になってくる訳です。

一般的にひとはかなりの時間を特に意味の無いことに費やしているのでは無いでしょうか。そこで自分自身のそう言った時間を映画制作に使うという姿勢を明確にして、それを習慣に変えて行くことで、制作の準備につなげて行くことにしましょう。


映画人間製造計画

さて、生活を映画制作に対応させて行く具体的な方法です。

どなたにもそれぞれ勤務先や家庭の仕事で占有されている時間帯はあると思います。逆に必ず空いている時間帯も探せばあると思いますので、制作に使える時間が週に何時間あるか、毎週何曜日が制作に当てられるか、などを割り出して下さい。

ただ、大切にすべき時間まで無理に削るのは良くありません。

また、「自分は映画監督に成るのだ」と言ってせっかく雇ってくれている会社を飛び出すのもあまり良いやり方とは思えません。この連載記事を、日頃の鬱積を噴出させるためのきっかけにしないで頂きたいと思います。せめて、作品がおおかた完成するまでは思いとどまってください。

意外と良いのはニートのかたです。ニートと映画制作の相性は良いと思います。失敗しても所詮はニートのままだし、成功すれば「映画監督」という職業を自称できるようになります。また映画制作の資金稼ぎのために働きだせばもはやニートではなくなってしまいます。

一番良いのは個人経営のかたで、時間が自由に使えて必要な時には仕事を他の従業員に任せられるか休業することが出来る場合ですが、その様な恵まれた環境に居るのはまれなケースだと思います。

最も現実的な職業は、フリーターかも知れません。監督を目指す方々をはじめ、役者さんのタマゴや映画関連の職種を目指す多くの方々がいわゆるフリーターを生業としながらチャンスを狙っています。

それはさておき、今の職業や生活環境の中で、無理せず可能な範囲でまずは制作に時間を割り当ててしまうのが得策だと思います。時間の制約は、何処まで言ってもついてまわるものなので、上手くやり繰りする術を身につけるのも制作過程のひとつだと思うことにしましょう。


これを生活習慣病にしよう!

そしてようやく、確保した時間を使って具体的に何をするべきかを記載します。理由は必要に応じて後日書きますので、やらないではいられないと言うくらいまで癖にしてしまうと良いでしょう。まずはそう言う病気だと思ってやってみてください。

○パソコンとインターネット接続環境を手に入れ、自分のブログを開設して運営出来る程度の技術を習得する

→いきなり敷居が高いですが、これはどうしても無理な場合は、頼れる知り合いにネット環境を貸して貰うのでも良いと思います。ただ、最終的にはパソコンがいつでも使えることは必須となりますので、今から資金を計画してみて下さい。

○自分が目標とする劇場で過去に上映された映画のDVDをレンタル店で借りてなるべく沢山鑑賞する

→特別に気に入っていて目標としたい作品があれば、それを「ベンチマーク作品」としてDVDを購入し繰り返し観て分析します。「ベンチマーク作品」のDVDは中古でも良いので、3〜10本程度に厳選して入手して下さい。多すぎてはいけません。出来れば邦画をメインに構成して下さい。その中の気に入っている箇所から、場面をひとつずつ区切って、どんなアングルが何秒続いて切り替わっているか、何ヵ所のカメラから撮られているかなどをノートに書き出して下さい。可能なら画面を簡単にスケッチするのも良いです。これを、毎日少しずつでよいので続けてみましょう。

○16:9の画面縦横比(地デジ放送などと同じ横長の画面)で撮影可能な小型のデジカメ(携帯電話でも可)を普段から持ち歩いて、画面の中で風景や人物を切り取る癖をつける

→静止画カメラのことでビデオカメラのことではありません。もちろん、ビデオカメラでも良いです。ズーム機能があって画角(画面に映っている範囲の広さ)を変えられるものが良いです。
これは最終的な撮影に使う機材では無いので、中古品や貰い物でもOKです。無ければ16:9の比率で厚紙などを切り抜いた枠を持ち歩いて代用します。少々怪しい人物に見られますが、わざわざ新たに買う必要はありません。
これは後々のロケハン(撮影場所探し=ロケーションハンティング)にも役に立ちます。

○毎日の生活の中で感じたこと、頭に浮かんだ映像、映画のテーマとしたい事柄などをノートに書き出す

→これも、最終的なシナリオではないので、とにかく気になったことや思い浮かんだ場面などを言葉にして書き留めることが大切です。イメージの状態で良さそうに思えたことも、一度言葉に置き換えて説明するとありきたりでたいしたことのない場面だったりします。それでもめげずに書き留め続けてください。これはいわゆるネタ帳になります。


以上、誰にでもすぐに出来そうな事を4つ挙げてみました。
まだまだ本格的な制作作業とはだいぶかけ離れた段階ですが、『ゼロからの劇場映画制作講座!』なので我慢して取り組んで頂けたらと思います。

ここで習慣にしたことが近い将来、きっと役に立つ時が来るはずなので、今はこれらをひとつずつ楽しみながら試してみてください。
次回は、仲間集めについてです。


http://empty-blue.com




posted by 帆根川 廣 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ゼロから:ステップバイステップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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